月夜野きのこ園

名人Shihoプロフィール
Shiho
月夜野きのこ園 クワカブ飼育担当
クワカブ歴50年、経験種数400種超! 「名人Shiho」として親しまれ、TBS「Nスタ」やNHK前橋に昆虫ハンターとして出演経験も。

2003年より飼育日記を執筆中。本格飼育30年の経験を活かし、YouTube「月夜野クワカブch」では月2回のライブ相談室も開催しています。


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〒376-0132 
群馬県桐生市新里町鶴ヶ谷460-1
Tel:0277-74-6441

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有限会社 月夜野きのこ園
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※基本日曜祝日が休園です。詳しくはHPでご確認下さい

パラワンオオヒラタクワガタの飼育【幼虫飼育&産卵方法】【Shiho的見解:2021年度版】

今回はパラワンオオヒラタクワガタの飼育方法をご紹介したいと思います。

 


【参考画像:パラワンオオヒラタクワガタ♂】

 

【飼育種】
和名:パラワンオオヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus palawanicus
産地:フィリピン産飼育種】

 

ヒラタ種の中でも世界最大となるオオヒラタ、パラワンオオヒラタクワガタ。

その大きさは格別で、110㎜を超える個体はド迫力満点です!

野外品での入荷は時折あるものの少ないですが、飼育品での流通は多い種く、飼育も産卵、幼虫飼育共に容易な種です。

 

それでは私個人のやり方ではございますが、幼虫飼育方法と産卵方法をご紹介してみたいと思います。

 

★★幼虫飼育★★

 

【お勧めのエサ】
菌糸、きのこマット
【マット飼育の場合に使用する容器】
♂800~1400程度
【菌糸飼育の場合】
♂1100~1400㏄~1400㏄の3本程度
♀1100~1100(もしくは800でも可)の2本程度
※菌糸ビンの劣化、幼虫の食いによってはもう一本必要とする場合もあります※

【設定管理温度】
20~25℃前後
【羽化までにかかる時間:菌糸の場合】
♂:初令投入して約10~12ヶ月程度
♀:初令投入して約6~8ヶ月程度
※あくまで目安です。♂♀、管理環境(管理温度、飼育するエサ等)、亜種の違いによって個体差があります※

 

幼虫飼育はとても容易な種だと感じてます。

菌糸(Basicでもelementでも可)でもOK。

マットでも弊社のマットでは、きのこマットでよく育ってくれます。

管理温度は20~25℃程度 で管理。夏場の高温と冬場の極度の低温には注意が必要です。

超大型を作出させるために成長期である3令時には2000㏄以上の容量のある菌糸ビンに投入する方もいらっしゃいます。

 

 

では次に産卵セット方法についてご紹介してみたいと思います。

産卵セットはマットのみで産卵させるやり方と、材を入れたセット方法の2パターンがあると考えます。

 

★★産卵方法★★

 

<マットのみを使用した産卵方法>

【産卵に使用するお勧めマット】
完熟マット、黒土マット
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM~l程度
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を深さ7割位で固く詰める。
残りの1割程度はフンワリと。

 

セット方法を画像付きでご紹介します。

 

産卵セットに使用するケースの準備。
今回はクリーンケースを使用します。

IMGP7733

 

マットを大きなケースに出します。
IMGP7700

 

ケース底面を固めていきます。
IMGP7706

 

固く詰めたマットの上にフンワリとマットを敷きます。
IMGP7707

 

転倒防止のハスクチップを入れます。
IMGP7708

 

ゼリーを入れます。
IMGP7710

 

 

 クリーンケース使用の場合は間に新聞紙を挟んでセット完了

IMGP7724

 

セット方法を図示するとこのような感じです。

matsanranset

 

次に材を使用した産卵セット方法のご紹介です。

 

<材を使用して産卵セットを組む場合>

 

【お勧めのマット】
完熟マット、黒土マット
【お勧めの材】
コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【お勧めの容器】
クリーンケースM~l程度
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。

 

セット方法の具体例をご紹介してみます。

 

まずは使用する材を用意。

こちらはクヌギ材になります。
少し柔らかめの材がお勧めです。
IMGP7730

 

次に材の皮を剥きます。
IMGP7731

材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。

 

材を水に浸します。
IMGP7736

あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。

目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。

 

IMGP7737

実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。

これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。

もし敢えて時間的に言うならば、あくまで私のやり方になりますが、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。

 

水から出した材を縦に置き、陰干しします。
IMGP7739

これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。

 

次にマットを準備します。

IMGP7740

今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。

弊社のマットでのお勧めは、完熟マット、黒土マット。

 

材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。

IMGP7742

 

材の周りをマットで埋め込みます。
IMGP7744

 

上から見た画像
IMGP7745

マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれますので・・・。

 

後は上に転倒防止のハスクチップを敷きます。
IMGP7746

 

ゼリーを入れます。
IMGP7748

 

後は親♀を入れフタをします。
IMGP7755
今回はコバエシャッターを使用してみました。

 

セット方法を図示すると以下の様な感じです。

(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
zaisanranset

 

産卵セッティングに関しては上記の2パターンのいずれかでセットを組めば大丈夫だと思います。

私は主にマットのみの産卵で行っていましたが、材を入れてのセットも有効です。

♀によは個体差があり、はマット産みを好む個体、材産みを好む個体がいるようです。

材を入れて産卵させる場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。

 

 

 いかがでしたでしょうか?      
 
以上が私が行っているパラワンオオヒラタの幼虫飼育&産卵方法です。

特別難しい種ではないと感じています。

皆さんも是非飼育に挑戦してみては如何でしょうか?(^^)

 

 

※ この日記で紹介したやり方や考え方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるもので、それを押し付けるものではございません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです ※

 

※ この飼育日記では過去にも同じ種類について飼育方法をご紹介しておりますが、過去で取り上げたデータと新しく公開したデータとでは、エサの種類、管理温度、羽化までにかかる日数などに差異が見られる場合がございます。

これは飼育をやりながら、私個人のやり方や考え方が変化しているということですので、今現時点での私のやり方や考え方を参考にして頂くならば、一番最新の日付のデータをご参考にして頂けますと幸いです。ご了承下さいませ m(_ _)m ※

icon 使用した菌糸・発酵マット
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コメント

コメント一覧 (13件)

  • Totti さん

    レスありがとうございます。

    あくまで私個人のやり方&考え方ですが、パラワンオオヒラタの場合ならきのこマットでも産卵は可能です。

    ただ、より多く産卵数を得たい場合や、♀が好みやすいマットとしては、より熟度の高い完熟マットや黒土マットの方が産卵数が多い傾向が見受けられました。

    やり方はひとそれぞれですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。

    飼育日記担当:Shiho

  • パラワンオオヒラタの蛹化に関してです。
    オスの幼虫で昨年2月購入。5月に蛹室を作り前蛹で約半月。
    900ccの菌糸ボトルに終令後期でくぬぎマットに交換。
    巨大な幼虫というのはわかりましたが、そのボトルに作った蛹室が定規で12cmくらいの長さ。
    ほぼ端から端まで作った感じです。この大きさの場合、足りるのか足りないのかわかりません。人工蛹室を作って移した方がいいのかアドバイスお願いします。

  • やまたかさん

    レスありがとうございます。

    蛹の両端がボトル側面で切れていなければ、そのままでも大丈夫ではないかと思いますが、どうしても心配ならば人工蛹室に移した方が無難かもしれません。

    あくまで私個人の考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。

    飼育日記担当:Shiho

  • アドバイスありがとうございます。
    端から端まで一杯一杯で切れてる感じもあり、蛹の大きさを外から見る限り大丈夫かなぁと思えたり。
    微妙な感じです。
    大アゴを伸ばしてお尻が縮むこと考えればセーフと見えるし。
    もう少し大きな菌糸ボトルに入れておけば良かったと後悔します。
    でも、久しぶりに大型が見れそうで楽しみです。

  • 先日、ある動画のヒラタの産卵を暴くというものを見てました。
    その中に某のクワガタはメスばかり、またはオスばかりという意見があると話されてて、それの回答は23度前後は雌雄半々。温度が高くなればメスばかり。
    細胞分裂中に雌雄分かれるから。と断言されてました。
    実際はどうなんだろ?と考えます。
    23度前後がキーワードなら、産みわけが出きるのかな?と。
    ただ、やはり人の領域でなく神の領域でもあり、本当に産み分け出来るのか疑問でもあります。
    虫を飼育してるだけの私には全くわかりません。
    シホさんはどう思われますか?
    本当なら世界で発表されるほどの話かと思います。

  • やまたか さん

    レスありがとうございます。

    ほぉ~、それは凄いお話ですね。
    確かにその論理で意図的に産み分けが出来れば、ブリード計画も立てやすくなりますので画期的だと思います。

    まだまだこのクワカブ業界も未知な部分も多いので、そういったことが少しづつでも解明されていければとても面白いですね。貴重なお話ありがとうございました。

    飼育日記担当:Shiho

  • こんにちは。
    先日、パラワンの羽化がありました。
    まだ赤みのある状態です。
    見える限りでは羽根パカでかなり酷いように思えます。ずんぐりした菌糸ボトル900が小さかったのか、蛹室は全体の半分の大きさで作られており、ボトルが狭かったのでしょうか?
    また、程度にも依るでしょうが、見た目10cm超える様な大きさで開いてるところが1cm近いです。それだと活動できてもペアリングは難しいでしょうか?ペアリング可能なメスが待っており残念です。人工部屋に移すべきだったと後悔してます。羽化不全で星になると更に生き物に対し申し訳ない気持ちです。
    早くペアリングしてオスが星になる前に、と考えると、9月、10月辺りが狙い目でしょうか?
    最後に大きなものほど不全のリスクがあるのでしょうか?
    アドバイスよろしくお願いします。

  • やまたかさん

    レスありがとうございます。

    羽化日がつい先日(6月中~下旬程度)ということならば、後食開始するのに早くても1ヵ月半~2か月程度になると考えます。

    そうなると、その時点で早くても8月初~中旬ですので、そこから熟成期間を考えることになると思います。

    あくまで私のやり方&考え方ですが、私だとパラワンオオヒラタでしたら、後食開始してから約3~4か月は期間をおきますので、私のやり方だと、早くても11月初旬位になってしまうと考えます。

    私はじっくり派で、確実に熟成を待ってから交配させる派ですので試したことはありませんが、人によっては後食を開始したら、すぐにでも交配させるという方もいらっしゃいます。

    大きなものの羽化不全・・・確かにギネスクラスになると羽化不全が多くなる傾向は強くなってくると考えます。

    あくまで私個人のやり方&考え方ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。

    飼育日記担当:Shiho

  • お尋ねです。
    パラワンオオヒラタをペアリング後、産卵セットを組みました。採れた卵は2個しかなく、しかも無精卵でした。お互いの成熟が足りてなかったと判断し期間をあけている最中です。
    こういった場合、再度ペアリングは行った方がよいのでしょうか?
    成熟の問題ではなく産卵セットの環境が悪かった可能性も否定できず、どう対応すべきかご教示お願いいたします。

    • バラ男様

      コメントありがとうございます。

      成熟が足りていないのであれば、即座に再ペアリングをするよりもう少し期間を置いた方が良いのではないでしょうか?

      また産卵セットの環境がどうか?ですが、すみません、どういう環境で産卵セットを組まれましたか?

      「使用したマットの種類、材、管理温度、管理湿度、産卵セット期間、私用した親♂♀の羽化日(成熟期間の目安になるので)」等の情報を詳しく教えて頂けると助かります。

      ただ、産卵マットが弊社のマット以外のマットを使用していた場合は、そのマットでのデータが無いのでこちらも返答が難しくなります。

      ご了承頂ければ幸いですm(__)m

      飼育日記担当:Shiho

  • ご丁寧にありがとうございます。
    使用したマットの種類→産卵1番(他社ですみません)
    材→なし マットカタヅメ
    管理温度→23-25度
    管理湿度→50-60%
    産卵セット期間→1ヶ月(2026/2-)
    使用した親の羽化日♂2025/8 ♀2025/7
    以上になります。
    大変お手数をおかけします。よろしくお願いいたします。

    • バラ男様

      コメントありがとうございます。
      またご返信ありがとうございました。

      ご提示頂いたセット方法を見る限りでは、特に問題点はないように思います。
      管理温度、湿度、セット方法なども私がやる方法とほとんど変わりないですし、親虫の成熟期間も十分に取っていますので特に問題は無いかと思います。

      ただ、当方産卵一番を使用したことがないので、マット種類による選り好みはちょっと分かりかねます。
      この点は産卵一番を買われた店舗さん、または生産メーカさんに直接聞かれた方が良いでしょう。

      マットによる選り好みがないのであれば、後考えられるのは、

      ・きちんと交尾が確実に成功したのか?
      ・肝心な親(♂もしくは♀の片方、もしくは両方)の生殖能力に問題がある。。

      この点を考えてしまいます。。
      生殖能力が難しい個体って結構いるもので、私の考えでは産卵セットを10組組んで、7組が産めば成功と取ってしまいます。
      この残りの3割側に入ってしまうと不運というしか他ないかと・・・

      以上、あまり明確な答えにはなっておりませんが、ご了承頂ければ幸いです。
      ご質問ありがとうございましたm(__)m

      飼育日記担当:Shiho

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